目のちしき箱

ひらばリンク(eyeのプチ診療室)

はやり目(ウイルス性結膜炎)

 はやり目、と言えば多くの方が耳にしたことがあるかもしれません。というのも、このウイルス性の結膜炎は、とっても感染力が強いことでも知られています。流行性角結膜炎、咽頭結膜熱(プール熱)がその代表例です。
 症状として、白目の充血、まぶたの腫れ、異物感などがあります。流行性角結膜炎ではそれらに加え、結膜にぶつぶつができ、リンパ節が腫れて痛みが出たりします。咽頭結膜熱は小児に多く、のどの痛みや高熱が出るのが特徴です。プールでよく流行することからプール熱と呼ばれています。
 このウイルス、先述の通りとても感染力が強く、感染した人の手、使ったタオルなどから次々と感染します。乾燥にも強く、なかなか死にません。学校や職場への登校(出社)も禁止になります。家族間でも注意が必要です。残念ながら、はやり目のウイルスには特効薬がなく、さらにはウイルスの感染で抵抗力が落ちた目に他の病原菌が感染することがあるため、点眼薬で感染を予防したり症状を和らげる処置をします。
 ウイルスは患者さん自身の免疫力で、10日間程度で症状が落ち着いてきます。しかしここで気を許してプールなどに行ってしまうと…残っていたウイルスが蔓延し、感染を拡大させてしまうことに。症状が治まっても、医師の許可があるまでは学校や職場、プールなどは控えてください。
 予防の基本は手洗いをしっかりすること、目を触らないことです。感染してしまった場合には、家族間でタオルや洗面器を分けたり、使ったティッシュなどは菌が拡散しないようビニール袋に入れて捨てるなどして、感染を広げないように努めましょう。
 もし、はやり目かな?と思って来院される際は、スムーズな対応を心がけますのでお声掛けくださいね。
 きちんと予防して、夏の毎日を楽しく元気にお過ごしください!

こどもの近視を抑制するメガネ!?

 近年増え続けるこどもの視力低下(近視)。近視の原因には遺伝によるものもありますが、一方環境によるものも大きく、スマートフォンやパソコンの普及がこどもにまで広がっていることで、以前に比べて近距離の作業が増えたことも大きな原因です。残念ながら、近視を治療することはできません。近視が進行しないよう努めることが大切で、近視の進行を抑制する方法として「オルソケラトロジー」という就寝時に装着するコンタクトタイプのレンズがあります。就寝時に角膜の形を矯正し、日中はレンズを外して過ごします。「コンタクトはちょっと…」という場合は「MCレンズ(エムシーレンズ)」をおすすめしています。MCレンズは、こどもの近視抑制のために特別設計されたメガネ用のレンズです。長時間の細かい作業のピント調節など眼への負担を減らし、手元作業時の緊張を和らげます。
 MCレンズは、7歳ごろを目安に近視が進行し始めたら使用を開始します。近視の急速な進行は成長期と重なるため、7歳ごろから18歳ごろまでは抑制を続けます。可能な限り、起きている間はメガネをかけていただきます(かけ外しを頻繁に行うと効果が出ないことがあります)。抑制効果には個人差がありますので、検査時にご説明します。
 ただしこのレンズ、どこのメガネ屋さんでも扱っているものではありません。当院では、MCレンズを取り扱っている信頼できるメガネ屋さんをご紹介しています。そこでは視能訓練士が調整に携わり、近視のみならず斜視や弱視用のメガネ作りも安心しておまかせできるお店です。活発に動き回るこどもに、掛け心地がよくしっかりと使ってもらえるメガネを作るために、一人ひとりの顔に合わせることはとても大切。詳しくは、スタッフにご相談ください。

『眼科専門医』って何?

 さて今回は、当院の院長がもつ“眼科専門医”という資格についてご紹介したいと思います。
 『日本眼科学会認定眼科専門医』という資格があることをご存知でしょうか。院内の証書で見たり、医師のプロフィールで見たり、広告で見かけたこともある方もいらっしゃるかもしれませんね。何となく、「その資格を持っているなら、よりレベルの高い医療が受けられそうだ」と感じますよね。確かにその通りで、眼科に関する知識だけでなく医療技術も十分なレベルであると日本眼科学会が認定した医師のことです。眼科専門医の資格を取得、維持していくためには、決して楽ではありません。また、眼科の医師の全てが専門医の資格を持っているわけでもありません。簡単にご紹介していきましょう。
 認定までに、医師は学会が認めている眼科の研修施設で5年以上の研修を行います。内容は診察、検査、治療、手術など多岐にわたっています。例えば、手術の研修であれば100例以上、というように規定も細かく設けられています。
 その後、認定医試験を受けます。これは筆記だけでなく実技試験もあり、医学の世界でこうした実技の試験も行うのは珍しいようです。合格率は約70%前後で、9割近くの合格率を出す他科も多い中、比較的厳しい試験と言えます。
 そして、資格は取得したらおしまいではなく、5年ごとに更新されます。その間、医療現場での診療だけではなく、学会などの勉強会にもきちんと参加していなければ更新の資格が受けられません。
 当院の加藤院長は、この眼科学会に所属し、常に新しい情報や知識を得るようにしています。そして、その情報についてより理解を深めるため、さらに全国各地で開かれるセミナーや講習会にも月に2〜3回のペースで参加しています。
 これからも、ひらばり眼科にご期待ください!

ドライアイ

 さて、今回のテーマはこの時期恒例の「ドライアイ」。ただの“目の乾燥”と思われがちですが、実は奥が深い?病気です。
 意外かもしれませんが、実はドライアイと診断される方の中で、「乾き」を訴えて来院される人は少ないです。「最近目が見にくくなった」「充血がひどい」「目が疲れやすくなった」「コロコロ、しょぼしょぼする」…このような症状を感じて来院される方の中にも、ドライアイと診断される方が多く見られます。見にくさと疲れ目を例にしてお話ししましょう。
 パソコンなどをじっと見ていてまばたきが減ったり、直接エアコンにあたったりすると目が乾きます。すると角膜の表面を覆う涙の“安定性”が悪くなってしまい、角膜の表面に乾いている所とそうでない所のムラができます。その結果、見え方の質が低下し、見づらさを感じます。この状態が続くと、疲れ目につながるのです。何となく想像できるでしょうか?
 またドライアイがひどくなってくると、角膜に傷がついたり、結膜が炎症を起こしてしまうことも。様々な症状が重なると、ドライアイの治療は単純ではありません。生活習慣にもかかわるので、治り方にも個人差があります。毎年気になる症状が表れる方は、早めに受診してくださいね。
 治療は、ドライアイの点眼薬や角膜保護剤、涙点プラグがあります。最近では、薬ではありませんが、目元専用の「オキュソフト」という拭き取りタイプのコットンシートもあります。まつ毛の根元を清潔に保つことで、目に必要な油分の分泌をきちんと促し、涙が蒸発しないようにします。
 一人一人にあった治療をご提案していますので、お気軽にご相談くださいね!

近視をすすめない ために

 まず近視とは、多くの方がご存知の通り、近くは見えるが遠くがぼやける、といった症状のことです。
 目の筋肉が緊張する(光を強く屈折させる)ことや、眼球が伸びてしまうことで、ピントを合わせる網膜(フィルム)に焦点が合っていない状態です。
 現時点ではまだ、伸びてしまった眼球(眼軸)を元に戻す方法や手術はなく、近視の根本的な治療はありません(レーシックなどの近視矯正手術は、近視の原因そのものを治すものではありません)。寝る前の目薬や目を休めることで、目の緊張を和らげ、近視の進行を少しでも抑制させることを勧めているのが現状です。
 そのような中、スマートフォンや携帯ゲーム機の普及もあり、近視の患者さんは確実に増えてきています。眼球が伸びることで、近視がゆくゆく治療困難な大きな病気にもつながることもわかってきました。
 眼科医が集まる各学会でもこのことはよくとりあげられており、近視の治療に関して研究・調査を進めています。現在までに発表されているトピックスの中でも注目されているのは、睡眠中に装着し、角膜のカーブを矯正するコンタクトレンズタイプの矯正器具“「オルソケラトロジー」による近視進行の抑制”です。オルソケラトロジーが、眼軸が伸びるのを抑える効果があることがわかりました。他にも、実用化はもう少し先ですが、近視抑制に直接結びつく点眼薬の研究・開発が活発に進められていることも発表されています。
 当院では、このような新しい情報を積極的に取り入れ、効能や安全性をしっかり確認した上で、診療に役立ててゆきたいと考えています。また気になるニュースがあれば、こちらでも紹介していきます!