目のちしき箱

ひらばリンク(eyeのプチ診療室)

糖尿病性黄斑浮腫ってなに?

 さて、今回のテーマは「糖尿病性黄斑浮腫」です。糖尿病の治療中や疑いがある時などは眼科の受診をすすめられることがあり、糖尿病が眼の健康もおびやかすことはよく知られるようになりました。糖尿病が原因で血糖コントロールが悪くなり、網膜に栄養や酸素を運ぶ血管が出血したり詰まったりする「糖尿病性網膜症」が有名で、ひどくなると失明することもあります。
 今回のテーマ、「糖尿病性黄斑浮腫(以下、黄斑浮腫)」は、前出の糖尿病性網膜症の一種で、モノを見る中心部分の「黄斑」がはれる(浮腫)病気です。浮腫は、黄班部分に血液成分が漏れ出すことによって起こり、歪みや見づらさなど重度の視力異常があらわれます。
 治療には、特殊な注射による治療や、レーザーなどの外科的治療があります。注射による治療は、網膜内の血管から血液成分が漏れ出すのを抑えるものです。外科的手術は、浮腫や血液成分が漏れ出す部分に直接レーザーをあてて抑える手術です。どちらも浮腫を改善させ、視力回復をめざします。ただし、残念なことに視神経は一度痛んでしまうと元通りには戻らないため、早期発見・早期治療がとても大切です。治療にはお金や時間もかかりますし、腫れが引いても再発する可能性もあります。再発してしまうと、さらに視神経が傷んでしまいます。
 …と、ここまでお話しただけでとても怖い病気だとわかっていただけると思います。
 もし黄斑浮腫が表れてしまったら、どんな治療がベストなのか、じっくりと検査をし、症状を見極めて選択していきます。早期発見・早期治療が大切なのはもちろんですが、症状が表れてしまう前に根本の原因である糖尿病のコントロールをしっかりしていくことが何よりも大事です。気になることや心配なことがあれば、いつでも気軽に相談してくださいね!

 

IC( インフォームド・チョイス)

 さて、今回はインフォームド・チョイスのお話です。「チョイス?コンセントではないの?」と思われる方も多いと思います。インフォームド・コンセントという言葉はすでに多くの方がご存じで、『正しい情報を得た(伝えられた)上での合意』という意味があります。治療やお薬のことを、リスクや副作用も含めて患者さんが医師から話を聞き、自由な意思に基づいて治療方針に合意するということです。
 最近の医療の現場では、この「インフォームド・コンセント」とあわせて、「インフォームド・チョイス」という言葉が生まれました。医療技術が進歩するにつれ、新しい治療や、新しいお薬が増えてきました。眼科の現場でも、昔と比べると本当に様々な選択ができるようになりました。病気ひとつを例にしても、「手術はする?しない?」「どんな手術にする?」「いつ、どこでやる?」…など、患者さんの症状やライフスタイルに合わせた“オーダーメイド”の治療方法が選べるようになってきたと言えるでしょう。そのような意味での、“チョイス”なのです。
 大切なのは、「選択肢が多くありますよ」ということではなく、選択肢が多いのは良いことですが、正しい情報や知識をしっかりと理解した上で選択する、ということです。当院では、患者さんに正しく十分に理解していただくため、自分自身の身内のように親身に思い対応するよう心がけています。時には、ご趣味のお話や世間話も交えながら、患者さん一人ひとりにとって一番良い選択肢は何なのか、徹底して選ぶようにしています。安心しておまかせください。一緒に“チョイス”していきましょう!
 予約診療も行っていますので、どうぞお気軽にご相談くださいね。

巨大乳頭性結膜炎

 さて、今回は「巨大乳頭性結膜炎」のお話です。まぶたの裏に、筋子の様なブツブツ(!)ができる病気です(想像してしまった方ごめんなさい…)。アレルギーがある方や、コンタクトレンズを使用している人がかかりやすいと言われています。
 例えばコンタクトを使用しているとき、コンタクトがよくずれるなぁと感じることはないですか?レンズをつけているときには違和感がなく、外すと何となくゴロゴロしたり痛みがでたり…という時は要注意!でき始めのまぶたのブツブツにレンズがこすれ、ずれているかもしれません。レンズ装着時にはレンズが角膜を覆っているため、違和感も感じにくいのです。
 この病気の原因ははっきりとはわかっていませんが、ウイルス性のものではありません。レンズについたほこりやゴミが刺激となってアレルギー反応を起こし、ブツブツができるのではと考えられています。
 違和感がさほどなくても、角膜はみなさんが思うよりも敏感なものです。違和感を放っておいてレンズを使い続けると、だんだんとひどくなってしまうこともあります。そうなると厄介なことに、数か月〜半年と治るのにも時間がかかるため、早めの治療がとても大切です。コンタクトは即中止し、アレルギーが考えられる場合は抗アレルギー剤を点眼します。
 気になる症状がでたら、すぐに受診してくださいね。
 コンタクトの方は、レンズを清潔に扱うこと、長時間の使用はなるべく避ける、など基本的な取り扱い方法をこの機会にぜひ見直してみてください。ワンデータイプや乾燥に強いタイプにしてみるなど、レンズの見直しの相談も大歓迎です!
 大切な目の健康を守りましょう!

子どもの近視抑制

 さて、今回は子どもの近視を抑制する方法についてお話したいと思います。
 今やどの家庭にもスマートフォンや携帯ゲーム機などがあるのではないでしょうか。小さいころから手元を凝視することが増え、遠くがぼやけて見える近視の人口はますます増えています。
 近視は、進行してしまうと残念ながら元には戻りません。見えにくさに対してメガネやコンタクトレンズを処方しているだけでした。他にも眼科では、目の緊張を和らげたりする目薬を処方しますが、近視の抑制に十分な効果があるとは言えません。そのような中、ある目薬が注目を集めています。「低濃度アトロピン」と呼ばれるもので、近視の抑制に明らかな効果が認められた目薬です。
 アトロピンとは、眼科で使われる検査用の目薬です。ピントを合わせる力(調節力)を麻痺させる作用があり、弱視や斜視の検査に使われます。実は近視の進行を抑える効果があることも知られていましたが、瞳を開く(散瞳)効果もあり、まぶしさや見えにくさがあらわれるため、近視の進行予防としては処方することができませんでした。ところが、ここ数年の研究で、アトロピンの濃度を薄めることで、調節力麻痺や散瞳効果を抑えながら近視進行予防の効果を残すことができました。これが「低濃度アトロピン」と呼ばれるもので、0.01%に薄めています。
 近い将来、この低濃度アトロピンでの近視抑制治療が一般的になるのでは、とも考えられており、国内の大学病院でも臨床治療を開始しています。海外では既に使われていて、現在までに副作用の報告などもないため、当院でも始めることにしました。眼病予防もかねて、しっかりと管理しながら進めていきますのでご安心くださいね。

「散瞳検査」ってなに?

 さて、今回はタイトル通り「散瞳検査」についてご紹介します。この散瞳検査は、眼科ではとってもポピュラーな検査の一つで、「瞳を開く検査です」「目薬を使う検査です」と言うこともあります。眼の奥をしっかり見たい時、例えば飛蚊症の検査や、糖尿病性網膜症などを疑ったときによく行われます。
 目に光をあてると瞳孔が小さくなり、また暗い場所に来ると大きくなる、という現象はみなさんご存知の方が多いと思います。自然に瞳孔を大小させて、光を取り入れる量を調整しているのです。眼の奥は暗いので、光を当てて見やすくしようとすると瞳孔が小さくなってしまうので、瞳孔を大きくし、見やすくするために目薬を使った散瞳検査を行っています。
 この目薬を使うと、瞳孔が大きくなってまぶしく感じます。また手元が見づらくなることもあります。5〜6時間ほど経てば自然と元に戻ってくるので、その間は車の運転などは控えていただくようにお願いしています。
 目薬の効きが弱い方は効果があらわれるまで1時間程かかる場合がありますので(早い方は15分ほど)、ご来院の際は時間に余裕を持ってお越しくださいね。
 詳しくは、スタッフからもお話させていただきますのでご安心ください!