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ひらばリンク(eyeのプチ診療室)

黄斑上膜

 さて、今回は「黄斑上膜(黄斑上膜)」についてのお話です。
 眼の中には、眼球の大部分を占めるゼリー状の「硝子体」と呼ばれる組織があります。たんぱく質からできていて、眼球の外側を覆う強膜とともに眼球の形を保つ役割をしています。
 歳を重ねると、硝子体の水分が徐々に抜けてゆき、硝子体を包んでいる膜が縮み網膜からはがれます。その時にはがれた膜の繊維の影が映って、ゴミや虫の様なモノが視界に飛んでいるように見える「飛蚊症」を招くことがあります。これは、加齢にともなう現象なので、病気でもありませんし心配することでもありません。
 ところがそこで、はがれた硝子体の膜の一部が、網膜の中心(黄斑)に残ってしまうことがあり、その残った膜を「黄斑上膜」と言います。残ったばかりの初期段階では何も異常や自覚症状はありません。そのまま何もなければ気にする必要はありませんが、膜が残ったままの状態が、眼に異常を引き起こす場合もあるので注意しなければなりません。まれに、視力の低下やモノが歪んで見えたり、さらには、黄斑部に穴を開けてしまうことがあります(黄斑円孔)。
 飛蚊症を自覚したら、眼科を受診して下さい。膜がきれいにはがれているか、他の病気はないか、検査してみましょう。黄斑上膜であった場合は、治療は手術のみになりますが、進行はとても緩やかなので、焦らず、手術が必要かどうかも含めて、数年かけて様子をみていきます。

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