目に働きかける 近視予防 進行を抑制する3つの予防法

近視と目の病気

近視とは、近くはハッキリ見えても、遠くはぼんやりとしか見えない状態をいいます。カメラで写真を撮るとき、レンズの焦点がピタッと合えばハッキリ写りますが、焦点が少しでもずれるとぼんやり写ってしまいます。これと同じで、目をレンズに例えると、網膜上にピタッと合ったときにハッキリ見ることができます。焦点が合うよう調節するのが目の筋肉ですが、眼軸(眼球の奥行き)が伸びてしまうと、遠くを見るとき焦点が網膜よりやや前方にきて、遠くがぼんやり見えるのです。
今までは、一度伸びてしまった眼軸は元に戻らないとされ、「近視は治らない」というのが常識でした。その後、レーシックやフェイキックなど、さまざまな近視矯正が発達してきたわけですが、これらは目やコンタクトレンズの代わりであって、眼軸や目の筋肉に働きかけるものではありませんでした。
やがて、OCTなど検査機器の進歩によって、近視は緑内障などの疾患を招きやすいことが明らかとなってきました。一方、眼軸をできるだけ伸ばさないための研究も積み重ねられ、伸びを抑制したり、目の筋肉に作用したりと、近視の進行は抑制できるという考えが定着しつつあります。抑制の方法としては「オルソケラトロジー」と「MCレンズ」が挙げられますが、これらは近視に働きかけるだけでなく、緑内障など目の病気を予防することにもつながるものとして期待されています。

正常な状態と近視の状態

ひらばり眼科では、今まで「ミドリンM点眼液・ミオピン点眼液」「ワック(視力回復訓練装置)」「3D視力訓練法」「通電治療」など、さまざまな近視予防の治療をいち早く取り入れてきました。しかし、いずれも一時的な効果でこうした試行錯誤のなかで出会ったのが「オルソケラトロジー」と「MCレンズ」で、今も近視予防について日々、勉強を行っています。

オルソケラトロジー

特殊にデザインされたコンタクトレンズ(オルソレンズ)を寝る前に装着し、朝起きたら外すという矯正方法で、メガネをかけずに近視予防をしたいという方にお勧めです。 ひらばり眼科では2001年春から処方をスタートし、その後、オルソレンズが近視の進行予防に効果があるというデータが多数発表されるようになりました。なかには眼軸の伸びを抑制する効果が30〜50%という報告も寄せられています。
09年4月には厚生労働省から認可も下り、徐々に広まりつつあります。
オルソレンズを装着している患者さまは、近視の進行が少ないことを実感しています。

オルソケラトロジーについて詳しくはこちら

アトロピン点眼液

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斜視・弱視がある乳幼児の屈折検査に用いる点眼薬(アトロピン1%点眼液)ですが、以前から近視の進行を抑える効果があると分かっていました。
ただし、この点眼液には調整麻痺や散瞳効果があり、約1カ月間その効果が続くため治療薬としての処方は難しいと考えられていたのです。
ところが最近、アトロピン点眼液を0.01〜0.05%の低濃度に希釈することによって調節麻痺や散瞳効果を抑えつつ、近視進行抑制の効果を残せる安全性が証明されたため、当院では副作用を考慮し0.01%での処方を行っています。

MCレンズ

お子さまや青少年の方の近視進行を抑えるために特別に設計された、世界初のレンズです。長時間の細かい作業のピント調節など、目への負担を軽減し、手元作業時の緊張を緩和します。また、お子さま用に小さいフレームを前提に設計されているので、快適なかけ心地を得ることができます。

MCレンズのしくみ

MCレンズのしくみ

近くを見る場合、目の筋肉で“調節”してピントを合わせます。このとき、目には大きな負担がかかります。MCレンズは、この“調節”を助け、過度な負担を軽減することによって、近視の進行を抑制します。

<初めてかけるメガネはMCレンズで>

近視が進行し始めたら、最初に装用するレンズです。子ども用に特別に設計されているので、すべての近視児童に適合します。できるだけ早い段階で使用することをお勧めします。早期発見、早期抑制がもっとも大切です。

<MCレンズ使用の目安は7歳頃>

7歳頃を目安に、近視が進行し始めたら装用を開始します。一度進行した近視は治りにくいので、早期発見・早期抑制がもっとも大切です。近視の急速な進行は成長期と重なります。7歳頃から初めて、18歳頃までMCレンズの使用をお勧めします。

<起きているときは、できる限り装用を>

つけたりはずしたりを頻繁に行うと効果が出ない場合があるので、日中はできるだけ装用するようにしましょう。ただし、激しいスポーツをする場合は外したほうが安全です。また、年に2回は検診を受けることをお勧めします。

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